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パート社員の戦力化

人材の採用や育成はどの会社でも頭の痛い問題だと思います。

御社のパート社員やアルバイト社員は会社の戦力として十分活躍できているでしょうか?

少子高齢化によって若い方の人口は先細りの状況です。「アルバイト=若者」という図式は今や崩れているといっても過言ではありません。今まで以上に労働力の確保が難しくなる時代がそう遠くない近い未来に訪れようとしています。60歳以上の高齢者の方や外国の方をどうやって会社の戦力として育成していくことができるでしょうか?

行動科学とステップアッププログラム、労働契約を駆使したパート社員戦力化の一例をご覧下さい。

1.行動科学から見るパート社員戦力化

行動科学によると人間の成長は段階的に行われます。

会社に入社した時の成長の4段階(※下図参照)

  • 第1段階:how to live 「どのように生きるか」
  • 第2段階:how to learn 「どのように学ぶか」
  • 第3段階:how to work 「どのように働くか」
  • 第4段階:how to influence 「どのように影響を与えるか」

一度に成長するのではなく、ひとつひとつ階段を昇るようにステップアップしていきます。

新卒・中途・パートなど新しく入社した時はその職場で「どのように生きるか」から始まります。

前職でいくら経験があったとしてもひとつひとつのステップを疎かにすれば、職場のルールを無視して仕事をしてしまいトラブルになる場合があります(周囲から受け入れられないこともあります)。

(1)〜(3)入社から約1年までの従業員を成長させるために必要な事柄

(1)入社から2ヶ月〜3ヶ月までの従業員
職務適性と職場適性を判断します。職務適性とはその仕事に向いているかどうか、職場適性とは他の従業員とはうまくやっていけるか、周りにとけこむことができるかどうかを判断する期間となります。対象の従業員にも必ずその意図を伝えて当事者意識を持たせることが必要です。
(2)入社から8ヶ月〜9ヶ月まで
従業員の「のびしろ」を判断する期間になります。ここまでの期間で会社が求める一定の水準をクリアできるかどうかによって雇い止めを含めて判断する事になります。職務上必要な基本能力や知識育成がどれだけされているか、基礎能力を有しているか判断の基準となります。
(3)以降6ヶ月毎
従業員が具体的に会社で能力を発揮できるかどうかを見極める期間となります。スタッフとして求められている業務を確実に行っているかどうか。パートから正社員としてやっていけるかどうかを見極める期間となります。

2.ステップアッププログラムを利用したパート社員戦力化

従業員を成長、育成するためには次のようなステップアッププログラムを利用します。

各ステップ毎に店長、所属長などの責任者と従業員との間で話し合いを持ち、入社後のフォローアップの仕組みを整えます。 言われ尽されていることではありますが何事も最初が肝心です。従業員の育成においては最初の6ヶ月間に本人にどれだけ仕事を与えるか、どれだけ目標を明確に持たせるかによって会社で従業員がどれだけ力を発揮してくれるか、成長の度合いが決まると言っても過言ではありません。時に最初の30日に与えた仕事の量で、本人の手一杯感が決まってしまいます。ステップアッププログラムを利用して従業員の育成に役立てましょう。

ステップアッププログラム(参考例)
ステップ ステップ1 ステップ2 ステップ3
呼称 Bスタッフ Aスタッフ Sスタッフ(社員候補)
期間 2ヶ月(試用期間2w) 6ヶ月 6ヶ月毎
目的 職務・職場適性 能力判断 能力発揮
概要 職場に馴染めるかどうか、仕事に向いているかどうか、職場のルールを守れるかどうかを判断する期間 職務を行う上で、必要な基本能力、知識の育成を行う。能力を身につけられるだけの基礎能力を有しているか判断する期間 スタッフとして求められている業務を確実に行うことができるか。社員として働けるかどうかを判断する期間
姿勢 やる気がみられるか 具体的な行動に現われているか 正社員を目指して行動をしているか
知識 商品に興味関心がある 主要な商品について答えられるレベルである 業務で必要な知識をスタッフとして必要なレベルで身につけている
接客 お客様の話をよく聞くように努めている お客様が概ね納得できる対応ができる クレームを傾聴し前向きに対応することができる
セルフチェック 努力している ほとんどできる 完全にできている
勤務
仕事の量
C以上
仕事の質
C以上
フットワーク
B以上
仕事の量
B以上
仕事の質
B以上
仕事の種類
C以上
フットワーク
A以上
仕事の量
B以上
仕事の質
B以上
仕事の種類
B以上
後輩指導
B以上
更新条件 上記条件を満たした時 上記条件を満たした時 上記条件を満たした時。達成した水準によって社員への転換もあり
時給(例) 750円 800円 800〜1,000円

ステップアッププログラムは事業所の業種や形態、実情に合わせて内容を精査する必要があります。飲食店であれば接客の項目の内容が増えたり、衛生面の項目を追加する必要があったり・・・という様に実際の事業所の状況に合わせて運用していく必要があります。

3.労働契約を有効に活用したパート社員戦力化

行動科学とステップアッププログラムに組み合わせた労働契約の結び方
労働契約回数 契約期間 目的
初回 2ヶ月または3ヶ月 職場適性
2回目 6ヶ月まで 能力適性
3回目 次の6ヶ月間 能力発揮
それ以降 6ヶ月更新 正社員転換

それぞれの契約期間内に会社の求める水準に達しない場合は雇い止めを行う場合もあります。

なお、雇い止めをする場合は必ず契約期間の満了日で雇い止めをする必要があります。

契約更新をしない場合は労働契約書に記載している通知日を必ず守ること。

3回目以降の労働契約を行う場合は正社員への転換も見据えて行う。

一定の水準に達した場合、次回の契約更新時で本人の希望があれば正社員への転換を検討する

パート社員から正社員に転換する場合は助成金の支給要件を満たす場合があります。

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